押し入れの中

押入れの中

20181224

音もなく降り積もる
とても短い日々だった
涙が星を数えている
君が笑えばいいのに

誰かにうたっていたものが
誰にも届くのは何故だろう

傘と煙

うんざりするほど遠い
雲がまた君を連れていく
紙が水に溶けて
頼りない傷を埋め尽くす

ここはとても静かで
閉じては帰る月を見ている
ここはもても静かで
誰かに届いたうたが
胸の中でこだましている

君が笑えば
灯のように佇んで
そっとかすかに
空から降る手紙のように
世界は幸運で満ち溢れている

20180913

何度も記した砂の上

波にさらわれて

 

旗のない棒が震えていた

空ばかり見ている

 

ブリキの渡り鳥

朝日に消えていく

 

風を背中に受けるといい

孤独は叫ぶうちに忘れてしまう

 

永遠の帳が明けていく

影も落とさず飛んでいく

砂が熱を帯びていく

じきに走り出す

海の色も忘れる

 

風を背中に受けるといい

鳥は優しい目をしている

無題

何年も書いている割に、

自分の詩に題名が付けられません笑

付けるほど立派なものでもないし、

大袈裟になるような気がして気恥しいと言うか…。

とりあえずは、詩ができた日付をタイトルにあてようと思います。